不動産を売却すると、売主としてさまざまな責任を負わなければなりません。
民法改正により買主保護の制度が拡充されたことにより、インスペクションの重要性が高まってきています。
不動産売却時におこなうインスペクションについて、目的やかかる費用などご紹介します。
不動産売却時に活用したいインスペクションとは？
不動産売却時におこなうインスペクションとは、専門家による既存住宅の建物状況調査のことです。
既存住宅とは築後年数が2年以上経過している住宅、もしくはすでに誰かが住んだことのある住宅を指しており、新築住宅は含みません。
また、店舗や事務所などの事業建物も対象外です。
調査方法は目視が中心ですが、計測機器を使用した計測や触診や打診など注意深く視察していきます。
このように、不動産売却時にインスペクションがおこなわれる背景には、民法改正が大きな影響を与えていると考えられます。
2020年4月に改正された民法では、買主保護の制度が瑕疵担保責任から契約不適合責任へと変わりました。
これにより売主が負う責任は重く、より買主が保護されることとなったため、インスペクションを活用する動きが強くなったと言われています。
不動産を売却するときにインスペクションをおこなう目的とは？
不動産売却するときにインスペクションをおこなう目的は、安心して売却するためです。
インスペクションでは、雨漏りやシロアリによる床下の腐食などの欠陥の有無を調べ、住宅として通常有すべき品質を有しているかどうかを調べています。
そのためインスペクションの結果に問題がなければ、安心して売却にのぞめるのです。
ただし、インスペクションは目視による調査が中心で、完全に欠陥がないと断定するものではないことを頭にいれておきましょう。
不動産売却時にインスペクションをおこなうとかかる費用は？
不動産売却時に積極的におこなっておきたいインスペクションですが、気になるのはどれくらいの費用がかかるかということではないでしょうか？
依頼する会社にもよりますが、インスペクションにかかる費用相場は5万円ほどといわれています。
延床面積により価格に差をつけている会社もあるので、注意しましょう。
給排水管路検査を追加料金5,000円ほど払えばオプションで付けることもできますよ。
まとめ
インスペクションとは、建物状況調査のことです。
不動産売却時にインスペクションをおこなう方が増えてきた背景には、民法改正が大きく関係しています。
これからは安心安全に売買する目的のためにも、インスペクションの実施は必要不可欠なものとなっていくでしょう。
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