
土地や建物を売るときは、買主と売買契約書を結ぶ必要があります。
不動産の取引は人生であまり経験しないことが多いので、契約書がなぜ必要なのか疑問に思うこともあるかもしれません。
この記事では、不動産取引で売買契約書が必要な理由や、重要事項説明書との違い、契約書を確認する際のポイントについて解説していきます。
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不動産売買契約書が必要な理由とその内容とは

不動産売買契約書とは、特定の不動産を売買する際の詳細な条件や取り決めを記載した書類です。
この契約書は、不動産取引における重要な取り決めを明文化し、売主と買主の双方がトラブルなく契約を完了できるようにするために必要です。
まずは、売買契約書の締結が必要な理由と、主な内容について解説します。
契約書の締結が必要な理由
不動産売買契約書は、宅地建物取引業法第35条に基づき、契約成立時に宅地建物取引業者が交付しなければならない書類です。
不動産取引は高額で複雑なため、契約書によって取引内容を明確にし、双方の合意を確認できます。
また、宅地建物取引士が署名・押印した契約書が交付されることが義務付けられており、トラブル防止や災害時のリスク対応策を事前に決めることで、安心して取引を進めることができます。
不動産売買契約書の主な内容
契約書には、次のような項目が記載されます。
①売買の対象物と代金
売買する不動産の詳細と、その代金が記されています。
②手付金
買主が契約時に支払う手付金の額や、手付解除に関する取り決めが含まれます。
③代金の支払い時期と方法
売買代金の支払いスケジュールや方法が明記されます。
④面積と測量
売買対象となる不動産の面積や、必要に応じて測量をおこなうための取り決めが記載されます。
⑤境界の明示
土地の境界を明確にするための規定です。
⑥所有権の移転時期
所有権が移転するタイミングについて記載されます。
⑦引渡しの時期
不動産の引渡しがおこなわれる日が規定されます。
⑧抵当権の抹消
所有権移転前に、売主が抵当権などの負担を抹消する必要があります。
⑨所有権移転登記
売主が所有権移転登記をおこなう義務について記載されています。
⑩引渡し前の滅失・毀損
引渡し前に不動産が損壊した場合の対応が規定されています。
⑪物件状況報告書
売主が不動産の現状を報告する書類の規定です。
⑫公租公課の分担
固定資産税などの負担の分担方法が記されています。
⑬契約不適合責任
契約内容と適合しない点が見つかった場合の責任について記載されています。
⑭設備の引渡しと修復
引渡し時の設備の状態や、故障があった場合の修復について規定されています。
⑮手付解除
手付解除に関する取り決めが記載されています。
⑯契約違反による解除・違約金
契約違反が発生した場合の解除条件や違約金について記載されています。
⑰融資利用の特約
買主が融資を受けられない場合の契約解除条件が記されています。
⑱敷地権が賃借権の場合の特約
マンションの敷地が賃借権の場合、特別な取り決めが必要となります。
これらの内容を理解することで、取引において不測の事態を避けることができます。
契約前に一度目を通しておきましょう。
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不動産売買契約書と重要事項説明書の違い

不動産売買契約書の締結前には、必ず「重要事項説明書」という書類が読み合わせされます。
この書類は、不動産取引における取引条件や物件の詳細を詳しく説明し、契約前に買主が内容を理解し納得するために重要です。
続いて、不動産売買契約書と重要事項説明書の違いについて解説します。
重要事項説明書の作成と交付
不動産取引においては、不動産売買契約書と同様に、重要事項説明書の作成が義務付けられているものです。
重要事項説明書は、通常は売主または不動産業者側が作成し、宅地建物取引士がそれを説明します。
売主が物件の詳細情報を最も把握しているため、この説明書を通じて買主に必要な情報を正確に伝えることが求められます。
不動産売買契約書と重要事項説明書の内容
不動産売買契約書は、主に売買の基本条件を記載した書類で、取引の対象物や売買代金、支払い方法、特約事項などが含まれます。
一方で、重要事項説明書は、より詳細な情報が記載されており、以下のような内容が追加されます。
●登記簿情報:所有権や抵当権の表示など
●法的制限:都市計画法や建築基準、敷地や道路に関する規制
●インフラの状況:水道、ガス、電気などの整備状況
●契約解除と損害賠償:契約を解除する場合の条件や違約金
●瑕疵担保責任:物件に隠れた欠陥がある場合の責任
これらの情報は、物件の条件や法律的な制約など、契約前にしっかり確認すべき重要な内容です。
買主は、詳細を十分に理解し、納得したうえで契約を進めることが大切です。
重要事項説明書は、不動産取引の基本的な条件を詳しく説明するもので、契約前に必ず確認する必要があります。
不明点があれば、宅地建物取引士に説明を受け、その場で質問しましょう。
これにより、取引後のトラブルを防ぐことができます。
特約事項とは?
特約事項とは、売主と買主が契約書に個別に取り決める特別な条件のことです。
これは、取引における特別な条件を明文化することで、将来のトラブルを避けるために設定されます。
特約がない場合は、民法などの一般的な法律に基づいて解決されますが、特約がある場合は、その内容が優先されます。
下記は、特約事項の例です。
●公図と現況の違い:土地の形状が公図と異なる場合、その違いを了承して購入する旨を明記し、購入後に異議申し立てができないようにする
●契約不適合責任の免責:物件が老朽化している場合、買主が現状を了承し、売主が瑕疵担保責任を負わないことを特約として記載する
特約事項は、取引におけるリスクを最小限に抑えるために重要な要素ですので、契約書作成時には慎重に確認することが求められます。
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不動産売買契約書のチェックポイント

不動産売買契約書にサインをすると、その内容に基づいて手続きが進みます。
契約後に「内容に問題があった」と気づいても、基本的に契約内容の変更はできません。
そのため、トラブルを避けるために契約書をしっかり確認することが重要です。
最後に、契約前にチェックすべきポイントを解説します。
ポイント①売買代金、手付金の額と支払期日
不動産売買契約では、契約締結時に買主が「手付金」を支払います。
手付金は売買代金の一部で、一般的に売買代金の20%以内で設定されます。
手付金には「解約手付」が一般的に使用され、契約解除の際に買主が手付金を放棄し、売主は倍額を返す形になります。
ただし、ローン特約による解除の場合は、手付金は買主に返還されます。
売買代金や手付金の額、そして中間金や残代金の支払期日をしっかり確認しましょう。
ポイント②所有権移転と引渡しの時期
所有権移転にかかる登記費用を誰が負担するか、事前に確認しておきましょう。
これにより、支払い時のトラブルを避けることができます。
通常、代金支払い時に所有権移転登記の書類や鍵などが買主に引き渡されます。
売主は、引っ越しなどの予定を考慮して、引渡しの時期に問題がないか確認しましょう。
ポイント③ローン特約
買主が住宅ローンを利用する場合、ローン特約を付けることが一般的です。
この特約により、ローン審査が不調に終わった場合、買主は無条件で売買契約を解除できます。
売主としては、買主の信用力にも注意を払うことが重要です。
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まとめ
不動産売買契約書は、高額で複雑な不動産取引を円滑に進めるための重要な書類であり、売主と買主が合意した条件を明確にする役割があります。
契約書には、売買代金や手付金、所有権の移転時期など、取引の詳細が記載されており、契約後のトラブルを防ぐために事前にしっかりと確認することが重要です。
また、契約書と共に重要事項説明書も作成され、契約前に内容を理解しておくことが求められます。
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