
相続のやり方には、複数の種類があることをご存じでしょうか。
相続の種類によって、相続時の注意点や手続きの方法が異なるため、相続の種類について確認しておくと良いでしょう。
今回は、「数次相続」とは何かを解説します。
注意点や遺産に不動産が含まれる場合の手続きの方法もご説明しますので、相続を控えている方はぜひご参考になさってください。
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相続には種類がある!数次相続とは?

数次相続は「すうじそうぞく」と読みます。
同音異義語である「数字」と間違いやすいのですが、数次相続は「数が次ぐ」と書くため注意が必要です。
「次」という漢字のとおり、数次相続とは最初の相続の遺産分割が終わらないうちに相続人のひとりが亡くなり、次の相続が発生することをいいます。
具体的には、老夫婦が相次いで亡くなったケースや、父方の祖父が他界した直後に父も亡くなったケースなどです。
数次相続では、最初に発生した相続を「一次相続」、次に発生した相続を「二次相続」と呼びます。
人が亡くなると、遺言があれば遺言に従い、なければ遺産分割協議で誰がどの財産を相続するのか決めて、相続をおこないます。
遺産分割協議は、被相続人が他界してから50日程度で終わることが一般的です。
しかし、遺産分割協議を終えるためには、相続人全員が参加したうえで、全員が合意しなくてはなりません。
隠し子や行方不明者などが存在して相続人の確定が難しいケースや、相続トラブルが生じて全員の合意を得られないケースなどでは、遺産分割協議が長引いてしまいます。
また、老々介護の末、介護をしていた方の疲労が溜まって、相次いで亡くなることもあるでしょう。
数次相続は、そうそう発生しないのではと考える方は多いのですが、これらの事情を考慮すると、数次相続の発生は十分にあり得るものだといえます。
相次相続・代襲相続との違い
数次相続に似た言葉に、相次相続と代襲相続があります。
相次相続とは、前回の相続から10年以内に次の相続が発生することです。
相続が続くと、同じ遺産に対して何度も相続税を支払わなくてはならず、税負担が重たくなるため、要件を満たす場合は「相次相続控除」と呼ばれる相続税の軽減措置を利用できます。
一方で、代襲相続とは、本来相続人となるはずの方がすでに亡くなっており、その子孫が相続することをいいます。
具体例を挙げると、父方の祖父が亡くなったものの、相続人となるはずの父(祖父から見れば子)がすでに他界しているため、父の子(祖父の孫)が代わりに相続するケースです。
数次相続と代襲相続とでは、相続人(となるはずの方)が亡くなるタイミングが異なります。
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数次相続で不動産を相続する際の注意点

数次相続で不動産を相続する際の注意点は、次のとおりです。
注意点①相続税の申告・納付の義務は引き継がれる
一次相続で発生した相続税の申告・納付の義務は、二次相続での相続人に引き継がれます。
祖父のあとに父も他界して、数次相続となったケースでは、子(祖父の孫)は祖父の相続で発生した相続税と、父の相続で発生した相続税の両方を納めなくてはなりません。
要件を満たせば、数次相続でも相次相続控除を利用できるため、ご自身のケースが要件を満たしているかどうか、国税庁のホームページなどで確認することをおすすめします。
注意点②相続税の申告・納付の期限は延長される
数次相続では、相続税の申告・納付の義務が引き継がれますが、その期限は延長されます。
相続税の申告と納付の期限は、いずれも被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月です。
たとえば、祖父が他界し、祖父の子である父が相続人になったとします。
父は、祖父が他界した日の翌日から10か月以内に、相続税の申告と納付をおこなわなくてはなりませんが、申告書を提出する前に父も亡くなってしまいました。
この場合、子の相続税の申告・納付の期限は、父が他界した日の翌日から10か月に延長されます。
相続税を支払うために、相続した不動産を売却して現金を得ようとするケースは珍しくありません。
数次相続となった場合、一次相続の相続税の申告・納付の期限に間に合うように売却を急ぐ方がいますが、期限は延長されるためご安心ください。
注意点③一次相続のみを相続することはできない
預貯金などのプラスの遺産と借金などのマイナスの遺産、どちらの相続権も手放すことを相続放棄といいます。
通常の相続と同様に、数次相続であっても、基本的には相続放棄は可能ですが、相続放棄できないケースもあるため注意してください。
数次相続で相続放棄ができるケース・できないケースは、次のとおりです。
●一次相続も二次相続も相続放棄する:可能
●一次相続を相続放棄して二次相続のみを相続する:可能
●二次相続を相続放棄して一次相続のみを相続する:不可能
たとえば、祖父の他界後に父が他界して数次相続が発生し、祖父の遺産に資産価値の高い不動産が、父の遺産に資産価値の低い「負動産」があったとします。
この場合、祖父の遺産である資産価値の高い不動産と父の遺産である負動産のどちらも相続放棄することは可能です。
祖父の遺産を相続放棄し、負動産を含む父の遺産のみを相続することもできます。
しかし、資産価値が低いからといって父の遺産を相続放棄し、資産価値の高い不動産を含む祖父の遺産だけを相続することはできません。
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数次相続で不動産を相続する方法

相続財産に不動産が含まれている場合は、遺言や遺産分割協議の内容に従って不動産の相続人を決定し、相続登記の申請をおこなわなくてはなりません。
相続登記の申請期限は、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内です。
相続登記は2024年4月から義務化されたため、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料に科せられるおそれがあります。
ただし、これは一般的な相続での不動産の相続方法であり、数次相続の場合は不動産の相続方法が少し複雑になるため注意が必要です。
数次相続で不動産を相続する方法は、次のとおりです。
ステップ①相続人を確定させる
一般的な相続と同様に、数次相続も相続人を確定させることから始まります。
ただし、一般的な相続とは異なり、一時相続と二次相続、それ以降の相続も発生している場合は三次相続・四次相続と、すべての相続の相続人をそれぞれ確定させなくてはなりません。
相続人の確定は、戸籍の確認によっておこないます。
ステップ②遺産分割協議を開く
それぞれの相続の相続人が確定したら、それぞれの相続人が全員出席したうえで遺産分割協議を開き、遺産分割協議書を作成します。
1人でも相続人が欠けている状態で開かれた場合、その遺産分割協議は無効です。
遺産分割協議書の作成方法には、すべての相続の協議内容を1通にまとめる方法と、各相続に分けて作成する方法があります。
このあとの手続きをスムーズに進めるためにも、相続ごとに分けて作成するほうが良いでしょう。
ステップ③相続登記をする
遺産分割協議で決まった不動産の相続人が、相続登記をおこないます。
数次相続のように複数回相続登記をおこなう場合でも、一つずつ申告書を作成し、費用(登録免許税)を支払わなくてはなりません。
そのため、数次相続での相続登記には手間もお金もかかります。
しかし、中間の相続の相続人が一人だけの場合は、中間の相続登記を飛ばすことが可能です。
一次相続と二次相続が発生した場合、一次相続で最初から相続人が一人しか存在しないケースや、相続放棄や遺産分割協議の結果、一次相続の相続人が一人になったケースが該当します。
具体的には、祖父の不動産を父が一人で相続することが決まっていたものの、手続きを終える前に父が他界し、その子(祖父の孫)が相続するケースなどです。
必要な回数だけ相続登記を終えたら、数次相続での不動産の相続は完了します。
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まとめ
数次相続とは、相続の手続きの途中で相続人が他界し、新たな相続が発生することです。
注意点として、相続税の申告・納付の義務は引き継がれるが期限は延長されること、一次相続のみ相続することはできないことなどが挙げられます。
一般的な相続よりも、相続の手続きに手間やお金がかかるため、制度を利用して負担を減らせないか、よく確認しましょう。
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